有松スカーフ・有松ストール
400年以上の歴史を持つ「有松絞り」は、愛知県名古屋市の有松地域で受け継がれている絞り染め。 「巻く」「くくる」「たたむ」といった多彩な技法から生まれる、美しい模様と柔らかな立体感が特徴です。 絞り技法の種類は、なんと100種類以上。 絞りの産地は世界各地にありますが、これだけの数を有しているのは、ここ有松のみと言われています。 絞り技法によって様変わりする、多彩な模様の美しさ。「しわ」や「ひだ」から生まれる、立体感のある風合い。 そんな有松絞りの魅力を、もっとたくさんの方へお届けしたいという想いから、有松絞りのつくり手とツグモノがタッグを組んで、新しいアイテムを開発しました。
「絞り」の技を、
モダンなデザインに。
有松絞りのつくり手が、肌触りと通気性に優れた「麻」を素材に、それぞれの技法を用いたデザインを制作。伝統と革新が融合したデザインに仕上げました。
つくり手の声
伝統的な柄をモチーフにした、
デイリーに使えるスカーフができました。
有松絞りには多彩な技法と柄がありますが、そのすべてが「手によって表現された柄」です。今回制作した「有松スカーフ」「有松ストール」は、ジャパンブルーをイメージした藍色と風合いの良い麻100%素材をベースに、有松絞りの多彩な柄をシンプルに楽しめるアイテムになりました。6つの柄はそれぞれ異なるつくり手が手掛けており、そこからつくり手の個性を感じていただけたら嬉しいですね。サイズも少し大き目にしてありますので、風呂敷として使ったり、タペストリーとしてお部屋に飾ってもオシャレな作品に仕上がったと思います。
今後、有松絞りをより多くの方に使っていただくために、国内だけでなく海外の方にもどんどんアピールしていきたいです。そのためにめざすのは、もっと“つくり手の顔が見える”有松絞り。幸い伝統を継ぐ若いつくり手は、ここ数年で徐々に増え始めています。将来的にはそんな若者のモチベーションを高めるような仕組みづくりもしていけたらいいですね。
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プロジェクトを代表してつくり手の想いを語る山上氏。今回のように複数の絞り問屋が協力してひとつのアイテムをつくることはほとんどなく、このプロジェクトを通じて改めて有松絞りの奥深さを実感できたのだとか。
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提案されたデザインを、どんな技法で再現するか。デザイナーとの試行錯誤の末、伝統的でありながらモダンなデザインに仕上がりました。